大麻銘柄はどうなる?
大麻銘柄が急騰している。
その代表とされるのは、Tilray Inc.(TLRY)。
TLRYは年初来で680%ほど上昇。
昨日(2021/02/10)は1日で50%ほど上昇した。
短期移動平均線からの乖離が大きく過熱感がある。
以下に主な大麻銘柄を前日比の降順で並べる。
*時価総額、前日比ともに2/10基準
銘柄名 | 市場名 | 時価総額 | 前日比 |
---|---|---|---|
Sundial Growers.(SNDL) | NasdaqGS | 4.4B | 78.7% |
Tilray Inc.(TLRY) | NasdaqGS | 8.2B | 50.9% |
Aurora Cannabis.(ACB) | NYSE | 3.7B | 21.2% |
Aphria Inc.(APHA) | NasdaqGS | 8.2B | 10.7% |
Village Farms(VFF) | NasdaqGS | 1.5B | 10.1% |
Canopy Growth.(CGC) | NasdaqGS | 19B | 6.2% |
GW Pharma.(GWPH) | NasdaqGS | 6.5B | 0.7% |
どの企業も直近の業績は赤字だが、売上は伸びているようだ。
米市場としては流動性の低い銘柄が多い。
投資対象としてはTLRY一択か、
他には時価総額の観点からCGC、APHA辺りとなりそう。
銘柄情報は以下を参照した。
今回トリガーとなったのは、
Tilray inc.による医療用大麻を英国で販売する契約のリリース。
米国では州によって大麻の扱いに大きな差があるが、
https://www.jstage.jst.go.jp/article/yakushi/140/2/140_19-00195-2/_pdf
今後は米国での合法化も進むと言われている。
大麻は人種間格差の象徴となっているようだ。
現在、YNクオモ知事を筆頭に民主党は積極的に合法化を進めているが、
コロナ対応に追われ審議は先延ばしされている。
また、今回急騰を牽引したのは海外の掲示板サイトredditによる煽りだ。
reddit内のwallstreetbetsというフォーラムでは冷めやらぬ熱狂が目立つ。
この動きは始まったばかりだと意気込む投稿。
これで車のローンが払えるとの投稿もあった。
こういった中小型株急騰の背景には、民主党の追加経済対策案に含まれる給付金の影響も大きい。
日本でも、2020年春~秋にかけての新興市場の高騰には給付金の影響があったと言われている。
さて、ここで注意が必要なのは、
中身のない株は長続きしないということだ。
まとめ: 今後も大麻銘柄の注目は続く可能性は高いと考える。
米国の大麻合法化の流れは今後も継続するため。
ただし、投資タイミングは慎重に図るべき。
従来、大麻合法化支持は民主党支持者のスタンダードだったが、今では共和党支持者にも広がってきているようだ。
2018年にカナダで医療用大麻が合法化され、メキシコでも今後合法化されようとしている。
民主党の追加経済対策による財政赤字への補填に大麻税も検討されるだろう。
合法化されれば売上の大幅な増加が見込まれる。
しかし、今後の審議の遅れによっては各銘柄の需給は大きく変動すると思われる。
また、参入障壁の観点からも大麻合法化後の業績について不透明感は残る。(各上記事参照)
長期投資としては相場が落ち着いてからでも良いのではないか。
TLRYの空売り比率は依然高い水準のために、
短期では再度急騰する可能はある。
しかし、短期移動平均からの乖離など過熱状態での投資は変動率が大きいので注意が必要。
空売り比率 26.15%(2/10)
下記参照
また、財務面で厳しい企業が多い為、
株価上昇によって増資を行う可能性がある。