原油相場は炭鉱のカナリアになるか?

 

 

WTI原油価格の年初来高値は2021/03/08(UTC+9)の68ドル近辺。

以降、2021/03/11にWトップをつけてからは上値の重い展開が続いてきた。

f:id:nekototanuki:20210326005030p:plain

スエズ運河での事故により原油価格が一時上昇したが、

本日(2021/03/26)は再び下落している。

安値を割らずに少し下げ渋りの状況か。

www.bloomberg.co.jp

www.bloomberg.co.jp

今週から世界の株式も軟調な展開に入った。

www.bloomberg.co.jp

www.bloomberg.co.jp

 さて、相場の先行きを占う炭鉱のカナリアとして一部で有名なのは

米国の小型株指数、Russel2000。

こちらは2021/03/15(UTC+9)に年初来高値をつけて以降下落を続けてきた。

本日はちょうど75日線とぶつかり、下髭をつけて反発中。

小型株は大型グローバル企業とは異なり、内需の景気を色濃く反映する。

f:id:nekototanuki:20210326005916p:plain

  

しかし、今回のリスクオフ局面は小型内需株よりも原油が先行していたように思える。

下図は米10年債利回りとWTI原油価格、TOPIXの相対チャート。

TOPIXの年初来高値3/19にマークした。

この直前では日銀のETF買い入れ変更による特殊要因はあったものの、

金利上昇と内需拡大によるバリュー株高が進んでいた。

それらに比べ、先の通り原油価格は軟調な展開だった。

f:id:nekototanuki:20210326013149p:plain

www.bloomberg.co.jp

www.bloomberg.co.jp

www.bloomberg.co.jp

原油価格はOPECの動向や各産油国の政治動向など様々なマクロ要素が絡んでいるが、

基本的には各国の経済活動によるインフレ期待に強い影響を受ける。

www.bloomberg.co.jp

2015年、中国の景気減速懸念から起きた原油の大暴落は記憶に新しい。

bizgate.nikkei.co.jp

 

今後は小型株指数に加え、原油価格及び商品市況の動向はより注目するべきだろうと考える。